2006年04月19日
坊っちゃん
この週末に松山に行く。対愛媛FC戦である。そこでどうせ行くならということで同地が舞台となった夏目漱石の「坊っちゃん」を読んでみた。たぶん、まともに読むのは中学生以来だろう。
で、その「坊っちゃん」だが、改めて読むと何とも凄い内容なので驚いた。あらすじはご存じの通り江戸っ子の坊ちゃんが松山の中学校に先生として赴任して巻き起こる騒動を描いたものだが、その文学的考察はさて置いといて、とにかく松山の事を徹底的に馬鹿にしている。松山という地は江戸っ子の坊っちゃんからすれば「野蛮なところ」で「気の利かぬ田舎」」なのである。ついでに「不浄の地」扱いまでしている。そしていよいよ最後には鼻持ちならない教頭をぶん殴って「こんな下等なところに頼んだって居るのはやだ」と辞表を書いて東京に帰ってしまうのである。何とも酷い扱いである。良くもここまで馬鹿にされて、現代の松山の人はいくら商売とはいえ「坊っちゃん列車」やら「坊っちゃん団子」などとまるで坊っちゃんを街の英雄扱いにしてるな、と感心してしまうぐらいだ。
夏目漱石がこの地を舞台に選んだのは漱石自身がこの地に教師として実際に赴任していたからに他ならないが、それにしても徹底的な田舎扱いはこの本が発表された当時の人は不快ではなかったのか?この裏切り者と漱石をなじる者などいなかったのだろうか。現代なら不買運動でも起こりそうなものだ。そういやガイドを読むと漱石自身も当地では逆に恩人扱いだ。
そんな坊ちゃんだが、松山の温泉だけは誉めている。「ほかの所は何を見ても東京の足下にも及ばないが温泉だけは立派なものだ」というくらいに誉めている。言うまでもなくこの温泉は道後温泉の事である。
今回の遠征、僕の宿泊地はもちろん道後温泉。温泉気分を十二分に楽しんでくるつもりである。どちらかというとそれを楽しみにこの愛媛遠征はあるようなものでもあるのだ。でなきゃ、わざわざ坊ちゃん言うところの「不浄の地」なんぞに行くことは無い。(実は以前に仕事で行ったことはあるのだが) もちろん、坊っちゃん団子は食べて来るつもりである。
このように金策は大変だがアウエイでの試合は確実に楽しい。
角川文庫版です。
投稿者 bellwin : 2006年04月19日 23:46