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2006年05月07日

鬼門 ユアスタ

ゴールデンウイークも後半の5日深夜、夜行バスに揺られて仙台へ。バス車中では搭乗時間が短かったせいかイマイチ寝られずに、夫婦でボケボケのまま仙台の街へ放り出される。2000年に勝って以来、勝利はおろか引き分けも無いユアテックスタジアム(旧仙台スタジアム)にいくには少し早い朝の5時半であった。
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「ユアテックスタジアム」になった仙台スタジアム

時間潰しにと、マックで朝飯を食った後に近郊の有名温泉地、秋保温泉に向かう。バスで1時間程度懸かるのだがそれでも朝の9時。日帰り入浴など受け付けてくれるとこなど少ない。事前に携帯で見つけた日帰り温泉施設はどうやらやっていそうなので行ってみるとこれが大外れ。なんだか、”子どもの国”みたいな情緒の無い施設で、「求めていたものと違う!」とその施設に罪は無いのに夫婦でご立腹状態。まあ、温泉そのものはかけ流しらしく、それはそれで良かったのだが。

風呂から出るとまたまたトンボ帰りで仙台市内へ。往復2時間かけて情緒の無い温泉に30分浸かるというなんとも間抜けな行動だった。市内につくといつも通り地下鉄にて泉中央駅へ向かう。ユアスタがある駅だ。

スタジアム到着するとこれもいつも通り檻に囲まれたアウエイ席以外は黄色一色。この日はゴールデンウイークでもあり、最終的に18000人オーバーの大入り。湘南サポーターもまずまず来ていたようで、帰りに会った先輩のベガルタサポに依れば、山形を除いた他のチームより多かったし応援もまとまっていたとの事。しかしいつも書くが見やすい良いスタジアムである。

試合は前半は一方的に仙台のペース。ものすごい応援を背に仙台が攻めに攻める。湘南は防戦一方。連戦の疲れからか足も重そうだ。佐藤が懸命に味方を鼓舞するのが見え心強く思った。
前半終了時には少しだけ湘南も盛り返し0-0で折り返す。

それにしても仙台の外人3人は反則級である。特に8番(ロペス)と9番(ホルジェス)はヤバい。ヤバすぎる。8番は的確な動きとドリブルで中盤を支配し、9番にボールが渡ればまず取れない、奪えない、そして振り向かせたら終わり、である。湘南のDF田村はこの9番に対し前回対戦時も奮闘努力し何とか押さえ切ったが、この日も同様にしつこいぐらいの密着マーク。それでも振り向かせないようにするのが精一杯だった。

後半、試合が動く。先制したのは仙台。サイドに振られ、マークがずれたところに逆サイドを上がって来たDF菅井にフリーで決められる。0-1。あの雰囲気でこの1点は湘南にとっては重い、と僕は思った。

しかし、すぐに湘南も追いつく。起点は加藤望。的確なポジショニングでチームに貢献大だが、今シーズンは少し身体のキレが無い。だが、この日はそれを帳消しにするような活躍。この時も右サイドからゴール右にスルーパス。これに反応したアジエル(素晴らしい運動量!)がゴール前にマイナス気味にグランダーのクロス。そこに走りこんだ横山が足で合わせ同点。素晴らしい崩しだった。

俄然盛り上がる湘南サポーター席。しかしその喜びも37分に鎮火する。今度はカウンター気味にゴール前に放り込まれたボールをロペスが頭で合わせられ1-2。時間からみても、雰囲気からしても湘南のこれまでの歴史から見ても、この日は終わりかと思った。またしても負ける仙台遠征。ジンクス破りは難しいと…。

と、半ば投げやりなやけくそ応援を続けていたらいつの間にかロスタイム。どうもこのスタジアムアウエイ側だと時計が見えず時間感覚が難しい。そのロスタイム突入直後、ゴール前で相手DFの反則。位置からして佐藤祐介がフリーキッカーだろう。頼む!ユースケ!という、それだけの思いで盛り上がるゴール裏。そしてその盛り上がりがこの後最高潮に達する。

ユースケの足から放たれたボールは加藤望が押し込もうとするが相手GK高桑にパンチングで一度は阻止される。しかしこのこぼれ球に素早く反応した加藤が今度はゴールネットにありったけの力を込めてたたき込む。同点!ロスタイムに同点!もちろんゴール裏は大騒ぎ。駆け寄って来た加藤望にこちらもありったけの声で応える。「ノゾム、最高だ!」

やがてタイムアップ。湘南サポーター席は勝ったような喜びよう。そりゃそうだ。2000年から負け続けていたスタジアムで2度も離されながらロスタイムに追いつくなんて、中途半端に勝つより嬉しい。昨年までの湘南には無かった力強さがある証拠。昨年までとは違う、そんな事を感じさせる試合だった。翻って仙台側はサポも選手も負けたような雰囲気。ああ、なんて気持ちが良いのだろう。

帰りの新幹線まで時間があったので、近くの牛タン屋で前述の先輩を交えサッカー談義。もちろん僕はまるで勝ったよう、先輩はまるで負けたような口っぷりで、互いのチームを誉め合い、そして貶す。至福の時間。サッカーとは実に豊かなものを手にさせてくれるモノである。

最後に、帰りの新幹線での出来事。
偶然にも帰京する湘南の選手と同じ列車に同じ車両になった。こういう場合、僕の大人なので、あまり話しかけたりしないようにしている。(ホントは恥ずかしいだけなのかもしれないが)。車内の通路を幾人かの選手や関係者が通り過ぎるのだが、その中で上田監督がユニフォームを着たまま座席に座っていた僕ら夫婦を目にするないなや「今日はありがとうございました」と向こうから声をかけてくれた。僕ら夫婦はビックリし、「良い試合をありがとうございました。また次週もお願いします!」と言うのが精一杯だった。正直、感動した。こういうちょっとしたことが出来るようで出来ない。それは僕らの住む世界でも同じ。上田監督、本当のプロフェッショナルである。

投稿者 bellwin : 2006年05月07日 16:15

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