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2006年11月05日

天皇杯4回戦対ガンバ戦

結果から言えば順当なところだろう。内容に関しても点差以上の開きがあった。前半の最後で同点ゴールを防げればあるいは勝てたかも、は、たぶん無い。しかし、湘南の選手はその差を縮めようと必死に戦っていたのは分かった。それでも、J王者はやはり強かった。

朝6:39分新横浜発の新幹線に乗り京都へ向かう。こんなに早くに乗り込む、そしてその行き先が新大阪でないのは、京都の1DAYパックが安く、新大阪行きの同様の商品は無く、尚かつ行きの列車が早朝便に限定されていたためである。当家の金庫はすっからかんなのに来週も九州遠征があるための苦肉の策。どっちか止めれば良いのだが、それが出来ればもっとまとまな人生を送れているハズ。

朝8:40にはもう京都に着く。少し時間があるため大急ぎで嵐山を散策することにした。天竜寺の庭園は最近日本庭園に癒される僕としては一度見たかった庭なので真っ先にそこを訪れた。しかし、境内は早朝にも関わらず紅葉シーズン(実際はまだ中途半端な色づきだった)ということもあり、ディズニーランド並の人出。そのため、この素晴らしい庭をあまり落ち着いては鑑賞出来なかったのだが、そのたたずまいはかつての日本人の美意識の高さを改めて感じさせるものであり、ただただ素晴らしい。特に緒堂の広間から見るアングルがベスト。まるで究極の一枚の絵がそこにあるようなのである。

しかし、我が民族は、いつのまにこの余裕ある素晴らしい文化を創造できなくなり、そして、いつからこの美意識に自負を持てない民族になってしまったのであろう。少し嘆く。

その後は、嵐山→桂→茨木→南茨木→万博記念公園駅と阪急とモノレールを乗り継ぎ、1時間前に現地に着く。公園駅では数多くの人が降りるので、「これは満員か?」と思ったがさにあらずで、どうやら大半は万博公園に行く人で、競技場まで行くと、その周囲は試合前とは思えないのんびーりとした空気が流れていたのだった。実際入場者数も3000~4000人くらいだったろう。スタジアム内もいつものリーグ戦とは違う間延びした雰囲気だった。平塚競技場で言えば天皇杯3回戦の雰囲気だと言えば湘南サポには分かってもらえるだろう。どうせ注目されていない湘南相手の天皇杯ですよっ!

そんな雰囲気とは対照的に湘南サポーターは結構来ており、目数で200人程度はいた。こっちは結構気合い入りまくりで、試合前から絶対数では多いガンバサポを声でも凌駕する勢い。そりゃそうだ、相手はJチャンピオンなのだから、こんな機会滅多に無い。

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試合開始30分前、湘南サポーターコア付近の様子。

しかし、ここ万博は4年ぶりに訪れたが、相変わらず酷いスタジアムである。ゴール裏は芝生からコンクリートになったが、そんなのは些細な事で、どこを見てもとてもJチャンピオンのホームグランドとは思えない代物。タダの公共物。しかもその建築には美意識のかけらも無い。先に訪れた天竜寺を建てたのと同じ民族が作ったとはとても思えない。”意識”が無いのである。個人的にはかなり嘆く。

天皇杯独特ののんびりした入場の後、試合開始。試合はまずはガンバペース。というか、彼我の差がすぐに出る。とにかくうまい、早い、的確。あっという間にゴール前に釘付け。特にガンバの左サイド家長からの攻撃は驚異で、対面の村山も全く歯が立たずに抜かれまくり。村山は相変わらずポジショニングがアバウトのため、易々とガンバのこのサイドからの攻撃を許してしまう。また、ガンバの攻撃時の連携に湘南DF陣はついて行くのがやっとで、3人目の動き出しを絡まされるともうどうにも止まらない。播戸なんか楽々とゴール前まで進入する始末。相手のシュートミス(特に家長がいつの間にかゴール前に入ってきて放ったシュートはやばかった。正直僕もいつ家長がそこに進入していたのか気づかないほどの素晴らしい動きだったのだ。そう、この試合はワールドカップの日本対ブラジルを思わせるものだった。もちろん日本役は湘南ね。

こんな圧倒的劣勢の中、この日はボランチの北島の出来が特筆モノ。ボールへの寄せが早く、二川や橋本などから次々とおボールを奪う。この寄せに徐々に回りも呼応し始め、中盤のつぶし合いは少しずつペースを掴む。いや、既にここからペース全開フルスロットル状態。確かに全開しなければこんな相手には対抗出来るわけも無く、このフルスロットル状態から湘南にもいくつかチャンスが生まれはじめたのだ。

その一つがあの石原のゴール。正直どうやって決まったかはゴール裏真反対での出来事でもあり、その瞬間興奮しすぎたためすっかり忘れたのだが、カウンター気味にボールを運び、最後は誰か(確か横山?)からの左斜めへのパスを石原が冷静にゴール右隅に流し込んだという感じだった。(違ったらごめんなさい)とにかく先制。ワッショイワッショイ。

しかし基本的に彼らは一枚も2枚も上だった。そして僕らのチームには経験が少なすぎた。前半終了間際、あとワンプレーかツープレイというときに、GKの植村はキャッチしたボールを何故か急いでリリースするという落ち着きの無さをみせ、その次のプレーでは、タッチラインに出たボールを村山がすぐに投げ入れてしまう。ゴール裏からは盛んにゆっくりでいい!という声を投げかけるのだが、全く選手には届かず。結果的に村山の投げ入れたボールが相手にあっさり奪われ、二川の個人技でゴールを奪われる。そしてその瞬間、ハーフタイムの笛が鳴った。ゴール裏は「だからー!」という雰囲気と声で覆われる。こんなところまで対ブラジル戦と一緒。あの悪夢が蘇る。

ハーフタイムを嫌な気持ちで過ぎし、後半へ。後半も一進一退の攻防が続くが、明らかに湘南の疲弊が目立つようになる。しかも相手は少し足を痛めた播戸に替わりマグノアウベス!を投入。一気加勢にガンバは攻め出す。

湘南も何とか堪え、隙を狙ってカウンターに打って出るが、そこには最後の壁シジクレイがいた。前半からそうなのだが、上げるクロスがことごとくシジクレイの頭にぴったりといってしまう。シジクレイのポジショニングの良さなのだろう。後半は、前半と違って村山がこのままでは来期はない!とでも思ったのかサイドラインを駆け上がり、湘南は両サイドからの攻撃を繰り出すが、まさに壁。どうしても彼にはじき返されてしまうのだ。また、宮本もさすが代表元キャプテンで、ポジショニングと読みは一流。このシジクレイの強さと宮本のクレバーさで、疲れた湘南には最後の一線がどんどん遠くなっていった。

そして逆転ゴールを35分に喰らう。一度は植村が弾くのだが、そのこぼれ球を家長に押し込まれる。うーん。あと10分。しかも湘南のFWは疲れ果てた横山に替わりに取り柄の見つからないフラビオを入れていた。あ、一つ取り柄はあって、その身長はシジクレイよりも高いということ。それだけ、だったけど。

そしてタイムアップ。端から見た場合、終わってみればきっちり順当にガンバが勝っていたという試合だったと思うが、湘南にとってはこの試合の選手のがんばりは、普段イライラさせられる事が多いサポーターとしては少しは嬉しい。ただ、結果だけが付いてこなかったが、あの前半終了間際の稚雑さをみればそれはたぶんあり得ないこと。どんなに離しても付いてくる、そして抜いてくる。それがチャンピオンというものなのだろう。

残り少ないシーズンを今日のような気持ちで戦えばきっと結果はついて来るとは簡単に言えるが、だけどそれが出来ればJ2でももっと良い順位にいるし、人間そう単純じゃ無いのも分かっているつもり。分かってはいるがあえて言いたい。難しいとは思う、が、少なくとも僕の行く次週のアウエイでの鳥栖戦は同じ気持ちで戦って欲しい。こんな何にも希望のないアウエイにも行く我ら夫婦のようなサポーターはいるのだから。我が儘な気持ちなのは分かっている。でもそう言わずにはいられない。その希望を抱いているからこそ重い足を京都へ、そして東京へ戻る事に費やせたのだから。

投稿者 bellwin : 2006年11月05日 09:02