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2008年10月17日
全国社会人サッカー選手権と地域リーグ決勝大会
明日から全国社会人サッカー選手権(全社)が始まる。全国の地域リーグの代表と開催地(今回は新潟県)の代表全32チームが社会人サッカー連盟に登録された第一種(J1リーグ、J2リーグ、JFL、大学連盟、高専連盟に加盟したチームは除く。)の王者を決める大会である。実はこの大会、過酷な大会として知られ、勝ち上がるには5日間で5試合をこなさなければならない(全てトーナメント方式)という運営なのである。これは働きながらサッカーをする選手(要するにプロではない)への配慮からなのだが、それにしても凄い日程だ。(実際、全試合に「仕事の都合上」参加出来ない選手もいるのが現実なので仕方ないが) 詳しくはJFAの公式サイトで確認して欲しい。
で、この大会が更に重視される理由は優勝チームは無条件に地域リーグ決勝大会に出場出来、条件によっては2位と3位のクラブも同大会への出場権が得られるとうところである。
地域リーグ決勝大会とは、いわばJFLへの昇格を決める大会であり、各地域リーグで将来のJリーグ入りを狙うクラブにとっては今年一番の目標とすべき大会である。しかもJFLに昇格すれば現在のところ降格可能性的に低いため(1チームあるかないか。更に上位のJ2への昇格チーム数や脱会などの理由によりクラブ数が可変する状況のため)、いわば"J"へ向けた最初で最大の関門ということになる。
僕の応援するいま一つのクラブ、FC町田ゼルビアは今年も両大会に参加する。関東一部リーグをぶっちぎりで優勝し、今やこのクラスでは敵なし状態になったゼルビアにとってはこの地域リーグ決勝大会こそが本当の勝負の場だと言えるだろう。その前の全社はいわばその練習を兼ねたプレ大会。実は、地域リーグ決勝大会に出場するクラブはほとんどが全社にも出場するので、同様のスタンスで臨むクラブは多く、逆に言えば、地域リーグ決勝大会への出場を逃した有力クラブはこの全社で優勝することに全てをかける。(この参加クラブ間の温度差が問題と思うのだが、それはさておいて)
だが、この地域リーグ決勝大会も過酷な大会である。しかも今年はより一層過酷。
と、その前に、まずこの大会のレギュレーションを説明すると、各地域リーグを優勝(リーグによっては準優勝クラブも)した全16チームを4つのブロックに分け、それぞれのブロック内で総当たり戦を行い、その中で1位になったチームのみが決勝ラウンドに進める。(これが一次ラウンド) そして、決勝ラウンドも総当たり戦で行い、上位2チームが自動的にJFLへ昇格、3位のチームも、今年の場合はJFLからJ2へ上がるであろうクラブがあるため、昇格の可能性は高い。つまりは決勝ラウンドに残ればかなりの確率で”昇格”出来るのである。昨年はファジアーノ岡山(中国)とニューウェーブ北九州(九州)、そしてFC Mi-OびわこKusatsu琵琶湖がJFL入りを果たした。
そして昨年を例にすると、一次リーグは熊谷・広島・刈谷・松本近辺で各グループ戦が行われ、決勝ラウンドは熊谷で開催された。日程もやはり過酷で、勝ち抜くためには9日間で6試合を戦わなければならない。しかもこの大会、一次ラウンドと決勝ラウンドでは開催地が違うため、移動も伴ってのものである。これにより各クラブとも選手層、資金力がかなり必要とされ、どちらもこのクラスのクラブにとっては非常に頭の痛い点であることから、協会が「J入りを目指すのならこのくらいの資金力は持つべき」という考えでこのような陰のハードルを"わざと"設けているのではないかという指摘もあるくらいだ。
そして今年はそのハードルが更に高い。まず一次リーグは鳥取2会場、福岡、高知での開催。もうこれだけで関西以北のチームは交通費宿泊費が莫大にかかり憤死ものである。そして更に今年は決勝ラウンドがなんと”石垣島”での開催。沖縄県の石垣島である。沖縄本島でもなく、更にそこから飛行機に乗らなければ行けない”石垣島”である。あまりに前述のハードルが高すぎやしまいか。
どのくらい遠征費がかかるかというと、我がゼルビアの会報誌を参考にみると、まず、一次リーグだけで全12日間の日程で1000万円程度かかる。もちろんフロント(他社との兼業社長やボランティアのマネージャー)は自腹で行く。しかも昨年例で行くと、選手は宿でも大広間で雑魚寝だったらしい。1週間も大の男達が雑魚寝している部屋!行きたくはない。これで石垣島まで到達出来たとすると更に同じくらいかそれ以上の費用はかかるだろうから、とてもではないがこのクラスのクラブでは用意は難しい。もう絶大に大募金運動である。因みに今大会には沖縄のかりゆしFC(九州リーグ1位)が、今回は参加するが、もしかしたら同クラブをJFLに加入させるためのJFAの陰謀か!と勘ぐりたくもなる。
と、これほどの苦労をして勝ち上がるJリーグという組織。いま、そこにいるクラブはそのありがたさを実感して欲しいものだ。だからといって天皇杯で松本山雅FC(北信越リーグ4位で全社に出場予定)に負けた湘南を非難しているわけではない…。明日勝てばよい。
投稿者 bellwin : 2008年10月17日 23:22