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2008年12月30日
炎の営業日誌
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そんな本の世界だが今年も低落傾向に歯止めがかからなかった。それどころか、この業界は既に10年ほど前からネットを中心とした情報革命の煽りを受け、業界全体で毎年数%ずつ売り上げが落ちてきているのだが、ここへ来て"100年に一度の大不況"という代名詞を持つ景気の悪化がその状況に追い打ちをかけ、従来からの低落傾向による疲弊+先の全く見えない閉塞感という最悪の状況と化している。
そんな出版界にあって日夜働き、その上で浦和レッズサポーターという人が今年の秋に『「本の雑誌」炎の営業日誌』という本を出した。著者は杉江由次氏。題名の通り、本の雑誌社の営業を生業としているサラリーマンである。
この書籍、実は同社のHPに掲載されていたものをまとめたもので、内容もサッカー本というよりは出版営業の日常を日記的に描くというビジネスものなのだが、何故だかその多くにその時点でのレッズの話がちりばめられ、"サラリーマンサポーターのサッカーライフ物語"的にも読めてしまう。なので、発売された時には新刊情報のページで紹介するかどうか悩んだのだが、(当たり前だが)業界話の方が多いし、題名からしてもサッカー本とはいえないので紹介はあえてしなかった。
ただ、このようなサラリーマン生活の日常に普通にサッカーが関わっているという内容に、自らを投影して同じようなことやっている馬鹿はいるのだなあ、と妙な勇気をもらい、アウエイ遠征にいかに女房・子どもの目をごまかし説得して行く方法だとか、平日のナイトゲームの日は当然ながら営業先から直帰であるとか、そんな具体例に思わず共感を覚えてしまったのも事実なので、遅ればせながらここに紹介した次第である。
日々社会状況は悪くなる一方で、マスメディアもそれを煽るように景気の悪い話を次から次へと紡ぎ出すが、僕はとにかくフットボールというライフワークがある限りは何とか頑張っていられるような気がする。そのようなものは幻想であるかも知れないし、全く子供じみた思いこみなのも重々承知の上だが、実際ここまでもそうやって数々のピンチを乗り越えてこれたのも事実であるし、また、そのような幻想を持ち得るだけでも十分幸せではないだろうか。もし、そんな風に思っているサラリーマンサポーターの方が他にもいらっしゃたらこの本は是非読んで欲しい1冊である。但し、ビジネス書といっても全くタメにはならないのも保証するが(笑)。
投稿者 bellwin : 2008年12月30日 08:58