ワールドカップで書棚は盛況なのだが本は売れない。

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前回のエントリーで出版不況の一端を紹介し深く嘆いた訳だが、そのような情勢下だからこそ+ワールドカップ前ということもあり、サッカー書籍&雑誌の発売が賑やかしい。正直、当サイトでも追いきれないくらいで新刊情報をアップするのも面倒になる。

出版の世界というのは、出版社が取次(本の問屋さん)に商品を収めてしまえば、出版社の売り上げが立ってしまう(再販価格維持制度に伴う出版流通の最大の弊害であり利益でもあった)ので、「経営的にマズい!」とか「来月は今少し売り上げが欲しい!」とかなると、その出版社はバンバン出版をしてしまう癖がある。すると今ならたくさん取次にたくさん入りやすそう(もちろん時事モノだから売れる可能性もある訳で)なワールドカップ関連などをうっかり企画して出版してしまうのだ。

取次はさすがにそれでは堪らない(書店に送品するだけでも大変だ)ので売れなさそうな商品は受入数を減らす→するとそれでは出版社は売り上げ目標に行かないので更に別の企画を出版して補う→もちろん他の出版社も同じようなことをする。→すると巷に本が溢れる→本が売れなくなっている(昨年はついに2兆円という大台を割った)というのに商品点数はやたらと増える→書店の手間(納品・返品作業)がかかるようになる→コストが増大する→商品売れない+コスト増大=書店経営の危機→本屋が減る→売るところが減れば出版社の本当の売り上げ(納品-返品=実売)も減るので、更に出版をしてとりあえず見せかけ上の売り上げを稼ごうとする→最初に戻る。

なので、かつてに比べれば盛り上がりに欠けるワールドカップ前だが、書店店頭だけは何故だか盛り上がってしまうというという現象が起きる。

もちろん、こんなことをやっていればいつかは破綻が来るもので、それが今の出版不況といわれるものの構造的原因になっている(出版不況には更に広告収入の落ち込みという面も加味されるが)。

 

僕のようなフットボールジャンキー及び活字中毒者にとってはこのような多くの本の発売は喜ばしい限りだが、上記のような状態を考えると喜んでもいられない。(正直、なかには売り上げ確保のための"出しただけ"的な本も多いし)

このような負のスパイラルにある出版界だが、更にはアメリカから来るであろうkindleやipadといったデジタル革命に右往左往しており、その様子はまるで幕末の黒船騒動のよう。その原因は①この黒船が不況の出版ビジネスの救世主になる可能性があるかどうか②これら黒船に日本の出版界(出版社)が乗っ取られてしまうのではないか、という2点。実際、攘夷派と開国派的な意見対立も業界内にはあり、TVの「竜馬伝」を見ているとかつての話とは思えなくなってしまう(笑)。

 

 

という訳で混迷の中にある出版界だが、当サイトはこれからも良サッカー書を見つけて紹介していきます。でもこれだけ発売されると更新は少し遅れるかも(最初に戻る、笑)。

 参考サイト

 [出版状況クロニクル]

http://www.ronso.co.jp/netcontents/chronicle/chronicle.html

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